おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

言えなくなったやまい

病が当たり前に

うたわれるようになった時節

もはや

ぼろぼろでも言いだせない

 

生まれついた影を苦を

呪い死んでゆくだけの気が

生きているうちからすることを

 

言えないよもう

言えないよ

 

人が病んでゆくことに

優劣つけるなどないけれど

後先はあり程度はあり

確実に呪いの側にいる

 

そんな気がしている

しているだけ

 

もう言えなくなった病は

また何十年と眠るのだろう

 

症状を持ち

なおかつ言語化でき研究できるという

稀有な存在が現れるまで

また日陰で眠るのだろう