おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

きよら娘の目

慣れぬ紅の色が

何であれ違和感

それでも着飾れ身飾れと

急かす衆

 

あの娘は呆けではないけれど

ちーっと何かが足らんのに

恋しらぬまま連れかれる

 

揺れ揺れ荷汽車は

昔のうたのように

小さなこころをぐらぐらと

 

明日はもう見知らぬ腕に

いるのだろ

いるのだろ

 

目はうつろ

だけれどそれは

憂いているわけではないのよ

 

足らん分は全部

向こうの世界を見とるだけ