おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

薄らのこい

8時半の電車に乗って

顔の見えない人を見る

田舎の道をたった2駅

もう会えんのがうそのように

 

夢に見ても

何度見ても

連れていってくれないか

 

こんな小さなからだは

目にも映らんまま

 

帰りはもうとぼとぼと

それさえ遠い昔のはなし

 

顔の見えない人は今

存外近くにおったりも

それが世にいう知らぬが仏

であってくれたらいいものを