おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

渡りの節

かなし絵描きの成れの果て

積もり積った雪の下

やわき心を持ちすぎた

そぐわぬ星に身ささげた

 

あなたはきっと清き者

それが分かるもまた同じ

此処にはもう少なき同志

やれ探し出すには幾星霜

 

縋り帽子の影法師

やらし言葉も飲んだもの

正し世界に魅せられて

連れてゆかれる半歩前

 

私もきっと狡いもの

言いたいことを飲む癖も

誰傷つくとは考えず

謙虚の振りした怠け者

 

やわき同志の天落ち合い

誰恋しとも口には出せずの

飲みこめばいいとの思いこみ

そっと捧げた影法師