おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

暮に忙し

月を見ていたことを
忘れそな昼真中
泣いてしまった子の手を引くには
私もまた
体小さく心も幼い

泣くな泣くなの唱えは
きっとあなたの枷になる
どうしよ帰り道
帰って後も

烏鳴くなく
歌のようには
心地よくなく

片さない玩具の
怒りも穏やかも
一瞬
朽ちてしまえと願う癖

私も若い時分に
消えたい消えたいと
唱えて呻いたけれど
もうそれも許されんだろな

秋の日
釣瓶も待たず落ちた

あとは眠りにねんねんころり
転がり落つ浮世
年若い者だけでも
救って救って