喉に詰まった彼是が
病とは違う形で表出する
社会に蔓延る急かしが圧が
特殊な人間を埋もれさせる
気づかぬまま死んでゆく者も
訴えてそっぽ向かれる者も
変わり者さ
そりゃそうでしょ
能力者のかなしみね
喉に蓄えた苦しみは
幼い身にはきつくても
だんだんと体も鍛えてね
心も鈍感に作り変えれば
耐えられている気がするけれど
社会の所為にもできるけれど
きっとそんな単純に解決しない
能力者の本望は
ただただ暮らして行けること
人と変わらず心営み
それがどんなにむつかしいか
望んでいるかも知れなくなるほど
喉に詰まった彼是を
吐き出せぬまま折り返す
人生何年と知れずとも
この星にはおおよそ100年
喉に詰まったかなしみが
能力者には証でも
傷でもあって取れないもの