おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

負の能力者

喉に詰まった彼是が

病とは違う形で表出する

社会に蔓延る急かしが圧が

特殊な人間を埋もれさせる

 

気づかぬまま死んでゆく者も

訴えてそっぽ向かれる者も

変わり者さ

そりゃそうでしょ

能力者のかなしみね

 

喉に蓄えた苦しみは

幼い身にはきつくても

だんだんと体も鍛えてね

心も鈍感に作り変えれば

 

耐えられている気がするけれど

社会の所為にもできるけれど

きっとそんな単純に解決しない

能力者の本望は

 

ただただ暮らして行けること

人と変わらず心営み

それがどんなにむつかしいか

望んでいるかも知れなくなるほど

 

喉に詰まった彼是を

吐き出せぬまま折り返す

人生何年と知れずとも

この星にはおおよそ100年

 

喉に詰まったかなしみが

能力者には証でも

傷でもあって取れないもの