いよいよ恐ろしいという丑の刻も過ぎて
真夜も真夜
あとは明けるまでの儀式を
この虚ろぼんやりを耐え抜けば
じんわりと陽は来て
紛らわせること出来るでしょう
蒸す手前の憂鬱
皐月ににじむ葛藤
愛でそやされる娘の
憎たらし
もう忘れてしまうなら
帳簿も捨ててしまいましょう
刻の鐘は止まり
おいで定かの真夜も真夜
連れてゆかれぬようにだけ
気を揉んでいたはずだけど
連れゆかれてもいいかしらなんて
錯覚を持つ
連れ立ってゆくならそれもいいかしら
なんて、ね