いたいのいたいの
飛んできな
少し乱暴にさする手が
何より薬になるんだもの
暮れ時までには
飛んでくさ
夕餉よそい
笑い合う絵が
物語や想像でしか
浮かばなんだ
いたいのいたいの
飛んでけと
自分でまじないは恥ずかしさ
ぐっと堪える癖もつく
死に時までには
直るかな
夕餉まえに
いがみ合うしか
知らない世界だ
どこにある笑い声
泣いてた積りが
気晴れる安心は
どこかの家にはあるらしい
いたいのいたいの
飛んでくかな
どんより宵に任せうずくまる