おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

寒雨の死

聞覚えのある声が

私ではない誰かを誘っているわ

外は寒雨

鞭打つ気も失せる宵

 

おいでおいで

早くしないと死んじゃうよ

行きな向こうへ

早く行かないと

席が無くなるよ

 

自分ひとりが食む飯のため

奮い目覚めるくらいの弱さじゃ

食べさせ合いの円卓には

呼ばれないでしょうから

 

もういいかい

もういいかい

止めにしたいのよ早く

 

の上がらない魂が

ひとつ、そちらへ行きましたと

伝言だけでいいから頼みます