慣れない物を慌て掻き込んで
舌を火傷した
何急ぐでもない
唯一人の日常をこなすだけなのに
どうしてそんなに追い詰められているの
転寝に暮れていつの間に
宵闇を迎えていた
小指ぶつけると同じ
唯ありふれた日常の失錯でも
どうしてひどく落ち込んでいるの
何者にもなれないことが
何者でもないことが
罪を犯しているような
気が気分がもう呪いなのね
何者かになれなければ
愛してもらえない強迫が
何年経っても侵食する
内から内から過去から来る
思い悩んだそのことは
書にも人の耳にも残らず
己の内で砕くから
また何者にもなれず
身を任すも遣り過すも
上手くできない唯一人の命