実際の傷こそ付けなかったけれど
だからこそかな
気づくのが遅れて
自分を痛めつける生き方を
何十年もしてきたのよね
今日は大通りを避けて
今更の都会歩きのつもり
潜り込んでゆこう
これが快感になる不思議
手紙は破くのも憚られて
触りたくもないから
そのまま捨てて
さぁ大人になりましたと
伝える欲もないからさ
自分で自分に報告してみる
何にも囚われなくていいと
高らか歌う
それは否定しないけれど
其方でどうぞやっていて下さいという
捻くれた思いだけ沸く
空の青より好きなのは
私を紛れさせてくれる街の雑多
認めてほしいと言いながら
私個人を指さないで
まだ修行の途中のよう
これから先も
痛めつけるためだけに自分がいて
おかしいなとは気づいても
やめることに時間がかかるのよね