おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

恋に走る 愛に生きるは

切れ端には走り書いた

帰るんだか帰らないんだか

よく分からない言葉

 

恋知らぬままに

愛がどうだとか

考えこんだ付けが来た

 

カーテンを開ければ

確実に冷えてきた秋の朝が

ドアの向こうに出れば

とは言っても まだ名残りの熱日が

 

駆けだしてゆけたら

何かの間違いで追いつけたら

腕を強く握って引き留めるくらいは

非力でもできるわ

 

だけどね

息を切らす想像だけで

億劫になってくる小娘が

愛だの恋だの言ったのが

間違いだったのよ

 

握り潰してグシャグシャにしたい

宝箱に取っておきたい

両極端を行き来していたら

ただ指先を切っただけだった

 

ぐっと泣きたくなって思い出す

今はいない人の言葉とか

恋なんて大概情けないものよ

 

涙のままでも走れたら

どこでも行ける自由が憎いけど

ここはひとつ思い切って

馬鹿になるくらいは

私にもできるわ

 

だけどね

戻れない想像だけで

感傷に浸る小娘が

恋に浮かれたのが

間違いだったのよ

 

話し相手は

そうね ピアノかぬいぐるみ

見回した部屋は急に

幼い日のように思えて

 

駆けだしてゆくには

何も考えない心が必要なのに

泣きじゃくって引き留めるのは

居た堪れなくなるでしょ

 

そんな行ったり来たりのこと

知らない人にまだ焦がれてさ