蒸れる夕に目覚める
神無月をどう乗りきる
予報は当てにしないから
土砂降りも平気のうち
だって音よりも先に
気配でわかるもの
挫いたままで歩を進めれば
誰かを妨げ
誰も気にしない
そんな夢をみているだけの
気がするのは
乱れた時間感覚の所為
我楽多のひとつも転がらぬ部屋
愛を歌って掻き消される前に
去った雑踏
過ぎた潔癖は
息吹感じる能に劣るか
食いたらげたままで
浮かばせておけ
それくらいは出来たほうがいいのやも
乱すことにも整えて掛かる癖を
直せたなら
眠り起き
時は確実に流れても
理想の暮らしへの
途中に途中にあくまでも
いる気で宥める夕