おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

導線

狡猾なぶん臆病よ

写真で笑うのは得意でも

 

どっちつかずで狼狽えている人を

見たことがあるけれど

ひとつ体に併せ持て

いよいよ何処にも行けないわ

 

明日は浜風を受けるなり

広がる堀周りに空気澄ませて

すっとした振りしにゆこう

 

凭れ掛かる背もないけれど

何も負わなくていい自由の身

 

かなしいなんて言わせないでね

惨めが際立つから

 

何があっても大丈夫なんじゃなくて

何かありながら表向き繕うことに

慣れている

 

何処かからやり直せるとして

この心持ちへゆけるだろうか

完璧でなければ生きても居られない

そんな強迫観念に作られた

 

身ひとつの戦いです