おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

港と心臓

胸騒ぎは

何もない時ほど目立つ

ドクドクと流れてゆくのが分かる血

 

港を臨み

愛と別れ

繋げる気などない生命は

 

汽笛にそう

搔き消されてくれ

身体の震え揺らぎなど気づかぬほどに

 

まだ生まれる前

開けた港

 

泣かないよ

それくらいで

 

旗はハタメキ

進路を変え

また行くでしょう

見送るわ

 

風に後追い

愛に別れ

胸騒ぎはまた来るでしょう