おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

cocktail

名前も知らぬ酒注ぐ

洒落た店は嫌いだとあれだけ言ったのに

 

口付けるだけでいいなんて

正月じゃないんだから

そうよ

子どもじゃないんだから

 

話は足りないくらいがいいわね

もう出ましょう

居心地の悪さより

何より

外の空気が吸いたいわ

 

戻らない命を唄った人が

翌朝朽ちているのを見たわ

こわい飲み物

たとえば七転び八起きだとしても

 

飛び降りたいと嘆いた人が

世を愛でるさまを見たわ

浮ついた飲み物

たとえば清廉潔白だとしても