おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

蜜たどる森

欠けた果実の犯人は誰?

迷いこんだ森でのことなら

あまり責められないからね

自分で自分を飢えさせて

我慢ならなくなったなら

とことん責めたてられるけど

 

夕霧を搔きわけて

会いに来たのよ

 

はじめての恋の味

覚えていないその甘さ

ちゃんと手を引いてゆくから

草道をたどって歩こう

 

赤いその実の昔話を

迷いこんだ森での罪を

誰も責めたりしないからね

 

ないはずの鐘が聞こえた

もう暮れどきよ

 

軽やかな恋の味

忘れてしまうための蜜

森を抜けたらまた水辺

手を放さずに歩こう

 

手に落ちたその雫

恋か迷いか欠けた実か

忘れてしまうものだけど

覚えていたい恋の味