路面電車を待っていた
慣れないけれど慣れた町
何に追われてきたのだろう
吸い寄せられて飛び乗った
それは助けを求めるような
少し広い世界への
旅のような気がしました
西浜の賑わいが
好きで好きで憧れて
揺れも軋みも覚えては
夢に落ちるような時間はないわ
すぐにも過ぎるから
大人になるということが
巨人になったような感覚で
こんなに近かったかしら
浸る間もなくガタゴトと
過ぎる時間が好きでした
あれから先
もっと大きな街を知っても
高いところに登っても
決して知れないものでした
西浜の賑わいが
好きで好きで憧れて
ルンと降りて
アーケードに入るのが
楽しみでしかたありませんでした
また会いたい景色を見てみては
遠ざかっても生きる町