おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

暗がりのアリア

暗い雲と

行き交うこと示し合わせたような空

いつまでも気怠く

儘ならない身体を呪う

 

明けの声を正しく

上げるための仕度が要る

誰も望まぬことでしょう

それでも嘲笑に閉じるわけには

 

月など見上げてなるものか

暗がりの気配だけでいい

何を負ったつもりになって

それが本当になって

この肩身狭さの儘

死んでゆく

 

窓を打てよ

雨匂いもして滾らせるくらいなら

片腹痛いが文字通り

襲う身体を呪う

 

明けの声は清らに

世界が決めたことなれば

誰が気づくというのでしょう

それでも追われる神の気配は

 

空など称えてなるものか

痩せこけた心だけでいい

傷治っても痛む気で

貧乏籤を自分で引いて

死んでゆく