駅舎に降り注ぐ雨
思いのほか強く
屋根を打ち
帰りを待つ人
待つ家を目指す人
その中をゆくのは気がひけた
どうなったって季節を持つ街の
息する中にいるだけなのに
冷えてくるのは仕方ない
だけど孤独まで浴びせられるなんて
心の準備も何もない
冬は一気に訪れた
空き缶蹴っても気にしないような
強く朗らかな心はどこに
あるのだろう
冷えてゆく過程にいたはずが
こちらの優越など払い進む模様
風の音につけ人生は
冬をいつでも待っている
交わす言葉もないままに
孤独まで浴びせられるなんて
心の準備も何もない
冬は一気に訪れた