おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

なお惨忍な手紙

髪は伸びたか

今さらに

こんな手紙は嫌がろう

 

おさな娘もいつの間に

立派な大人になったもの

 

姿も見せずに

心馳せていると言っても

嘘に聞こえるだろ

 

その実

我が身を綺麗に終わらせたい

欲が

先んじている

 

今さらに

己が間違っていたと口に出したら

人生そのものが崩れ落ちる

 

そんな醜い足掻きを見越して

そりゃ関わりたくもないだろう

 

髪を切ったか

姿見にちゃんと映して

綺麗にしておけ

 

この期に及んで

世間体の話しかできぬ

こんなふうにしか生きておられぬ

 

今さらに

己が間違っていたと口に出したら

人生そのものが崩れ落ちる

 

これはお前を思っているのではない

分かっているから遠ざかったのだろう

 

口惜し、口惜し