おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

あなたの影

すれ違いざま

瞬きを忘れて

まさかあの人の影に会うとは

知らない街の強さに惹かれて

忘れていたわ

私の弱さを

 

記憶は追いかけてくるどころか

未来にも待って

私を待って

 

守りたくてたまらないでしょう

脆い心を

いつでも眠りにつける体を

落とすまで

落とすまで

生かさなきゃいけないと思った

 

また来た道を

戻れば会えるような

まやかしは憑き物

呪われるより怖いこと

恋は厄介な代物

 

記憶の隅にあるはずが

私の真ん中にいて

何だって

 

歌に落ちてそれより先

脆い心を

自分で満たすしかない

できるなら

できるなら

連れてゆくしかないみたい

 

人で溢れた街のこと

嫌いというには早い気も

あなたの影に会えたのなら

もうそれは宝物にしていいでしょ

 

大それた詩を書く気はない

歩いていてよかった道

思い通りなんてなかった

人生を繋げてきてよかった