おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

月のにおい

月のにおいがして

やけに渇くわ

今夜

 

無に帰すのも有りね

どうせ知られぬ身だもの

 

たどったぼやけた灯りの先が

捨てられた塵でいっぱいの

かなしいほしを後にするなら

 

月のにおいはもう

慣れた気もする

今夜

 

有難みは消えてゆくでしょう

朽ちた身だもの

 

富める者の心には

余裕が生まれて

そんなもの

 

桜まつりも待たないで

そっと後にするのなら