おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

今日も明日も物言わぬ物書き

思いの丈を吐くという

なんら難無き業が遠い

今日も物言わぬまるで武士

そして武術も身になき只の人

 

例えば文字に書けたとして

次々湧き出る泉で

どこまでも淀んだ沼で

 

ペンは剣より強しと言えど

情はペンより速く往くから

追いつけるわけもないだろう

あぁまた思いの何分の一も

言葉にならぬまま落ちる日よ

 

物思いはじめた時の純真

いつか傷つけられた情景

明日も物言わぬまるで生娘

世の醜さだけ刺さる曲者

 

懲りもせず文字に書けたとして

追いつき追い越す

涙、熱さも

身を病ませるに飽きたらず

 

ペンは剣より強し

その先

情はどこまでも得体が知れぬ

当てはまるはずもないだろう

あぁまたこの世の言葉では

表せぬまま過ぎる刹那

 

今日も明日も物言わぬ

うしろ指も指されず

人知れず

物書きつづけた彼のこと

忘れるはずもないだろう

理解されることも

あまりないだろう

 

ペンは剣より強しと言えど

情はペンより速く往くから

追いつけるわけもないだろう

あぁまた世とは離れたところで

世に生きて

せめてもの言葉

残してくれ