おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

いとしの川流れ

川流れに会いたくてまた来たの

さやさや穏やかでなくてもいいわ

枝分かれした山向こうの家裏で

西瓜を冷やしていたこともあった

 

世はもう濁りはじめていても

残る清けき

その様に

 

会いたくて来たの

久しぶりね

砂利道すすんでも

それを押し流しても

あなたのようになりたいと

何度思ったことかしら

 

残る清けき

いとしい流れ

 

鳥声も花も耳に目につかない

貧しい心の持ち主だけど

何もかもとはいかないぶん

愛したらしつこかったりするのよ

 

日照り嫌って永久にあれなど

ほどよい日差しは好きだとか

 

自分勝手はね

治らなくて

物言わぬあなたが

余計に羨ましく

されど強か流る音

何度思ったことかしら

 

静に動にと

止まない流れ

 

世はもう濁りきったからと

押しつけがましく

求める清けき

我関せずと

静に動にと

ただただ続く

その様に

 

会えてよかった

久しぶりの水音

沁み入りつづけて残るわ

あなたのように生きたいと

今また心に誓うあわれの

 

やけに強か響く流れを

何度思ったことかしら

 

残る清けき

いとしい流れ