おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

まやかし通り

涙ながらの通りゃんせ

かなし人の離れるのは

決してそうかとは手の振れぬ

 

遣る瀬なき袖を

見ずもぶら提げ

部屋で濡らせるのは何時になる

 

虚ろな人ほど早歩き

占い林で金を吐く

願うことも愚か

誰も彼も奈落の底へ

向かえ向かえ

赴くままに

 

ここは今生、まやかし通り

 

晴れた空なら憎かろに

ぽつと、堪えたもの降らすのは

情趣と呼べば世は真なれど

 

恨みつらみの行き先を

遮られた気にも

ぶつくさ言葉も教えられてない

 

聞こえるか遠き祭り囃

雨さえ払うその意気

願うこと向こう側

願えばまた遠ざかる

迎え迎え

来るもの全て

 

ここは今生、まやかし通り