おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

星に置いてきた少女

誰も声をかけてくれぬから

また星にひとりぽっちか、娘

奇を衒うつもりもないのに

成熟の過ぎた心が保たぬ

 

ここからでは伸ばせぬ手を

伝う術も無き手紙の

握りしめれば口惜しく

なぜに落したと今悔やむ

 

誰か声をかけてくれよ

取り留めのない言葉でいい

星に1人と思わせぬことが

できてくれればいい今ならば

 

拙い歌を口ずさむのは

手遊びのようなものなのだろう

いつまででも泣くな、娘

安寧も見えぬ心が

 

地ごと揺らし崩し去るなど

嵐起こし吹き飛ばすなど

人あらざる者故の

乱暴な思いが過り、掻き消す

 

誰か己を止めてくれよ

救う手立てがないなら皆を

不幸にしてでも泣きやませると

思ってしまう危うい今だから

 

拙い歌を口ずさむのは

手遊びのようなものなのだろう

こちらには聞こえている、娘

何も届けることできぬが

 

誰か声をかけてくれよ

取り留めのない言葉でいい

星に1人と思わせぬことが

できてくれればいい今ならば