また熱を帯びたからだ
誰も愛せないようにできている
8時間の日常を過ごし
糧を得て
苛立ちに溺れる
咳をしても
1人、どころか
ここに居るかも知れぬ
助けを呼んでも
涙に暮れても
慣れた線路の上に魂のせて
走れ
揺らぐ浮世の手土産に
1つ、節を覚えて
まだ冷めぬからだ
何処へも行けぬようにできている
8時間の睡眠をとり
力なく
仕方なく明ける
蹲っても
1人、どうにも
夏の気配が読めぬ
彼の歌を聞いても
縋りついても
それはポーズで届かないから
嘆け
不確か浮世の手土産に
1つ、節を覚えて
揺らぐ浮世の手土産に
1つ、節を覚えて
帰ったら
貴方に聞かせてみようと