おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

世の真中

摘んできた花を踏みにじるのは

案外楽な道なのかもな

 

手を伸ばすんだ

人はすぐ空に

それが僕の持つ現実と

乖離しすぎて

やんなっちゃうな

ゼロでも100でもハンパでも

 

鐘が響けば陽は高く

今日も澄むよう成されるだろう

羊の群れは横目にあらず

きっと其方が世の真中だろう

 

流れくる水には容赦がないな

愛も憎悪も託そうとして

 

勝手なもんだ

人はすぐどこか

流れ行ってはくれないかと

単純なもんだ

やんなっちゃうな

それがわかる僕も同じかな

 

鈴生の実も

小高い丘も

景色と数えて済むのだろう

遠き旅人

神も同じに

きっと彼方へ追いやるだろう

 

鐘が響けば陽は高く

今日も澄むよう成されるだろう

知るか知らずか歌うたうなら

それがきっと世の真中だろう

拝啓

連日連夜、春を愛でれば

いずれあちらに連れゆかれても

気づくことはないだろう

こんな長閑にも棲めるとは

 

あれ恐ろしやと口閉ざすのは容易い

忌み嫌って祭り上げるか

そんな次元の相手だろうか

 

所詮、叶わぬを知るために

遣わされた師だとして

なんと律儀に息吹とやらは

その責を果たしてくれる

 

敵うはずもない

異郷

此処が正念場

生きても死んでも変わらないよな

命を晒す正念場

 

水汲み、日乞い、己を塚に

誰彼求めてさりゆけば

 

あんたの手には残らない

十字も異国の片土産

あぁそうかまた暮れる

そんなに嫌いじゃない

 

何処か隠れるか

生むも絶やすも手の内と

神は笑ったか

 

島揺れ、名残り、沖の旗

誰彼構わず受ける懐

 

あんたの名だけ忘れない

やれこれくしゃみも苦手な様子

あぁそうか只の寄り道

そんなに急ぐでない

暗疾走

往生際の悪い癖

先陣切って爆死して

のはずが何故か目は光

失ってないなんてね

 

笑ってるヒマがあれば

世の憂いの1つや2つくらい

かき消すことできるでしょう

あのコにはわからないだろうけど

 

駆け抜けてゆく捻くれ者

奥の奥の繊細など

今さら構ってもらわなくたって結構

強くもなるのよ

 

泣いているヒマがあれば

世の嘆きの1つや2つくらい

薄めることもできるでしょう

気づかずに終わるのだろうけど

 

銃構えても

手拍子しても

バグパイプに乗っても

同じてのひら

 

往生際の悪いくせ

駆け抜けてゆく捻くれ者

世の空が青いなんてね

歌うのは陽気な人に任せて

 

明るく生きるヒマがあれば

世の憂いの1つや2つくらい

かき消すことできるでしょう

あのコにはわからないだろうけど

 

泣いているヒマがあれば

世の嘆きの1つや2つくらい

薄めることもできるでしょう

気づかずに終わるのだろうけど

春の気に居る

春の気が降り給う

呼ぶか呼ばすか

神の顔色

 

腕にはアザができ

気にするほうが悪のように

 

囚われるな

囚われるな

美しいものだけ愛でていよなど

 

出来た試しがないことを

言われるでもなく念じるすがら

 

春の気は降り給う

背に憑くはずもない音色

 

足には枷があり

それでいて顔は笑えと云う

 

覆いながら

食いしばりながら

清らかな者であるために

 

無理も祟ると知ったはず

なおもかしこく念じる姿

 

春の気が降り給う

己の潔癖など食えぬもの

どうしたって残る

声の残った

やけに素直な

歩道にいるのはつらいなぁ

 

誰の所為とうたえばいいさ

それは好きと相反せずに

 

もういいかい

真っ白な空を見ても

精一杯

耳残りを溶かすことで

暮れる

 

手をつなぐのは簡単なこと

離すのは灯じゃないくらい

 

誰に言っても違うみたいだ

声がこんなに響くとは

 

放課後に

聞いてたbrass まだあるくらいだから

今さっきの

あなたなんてもう一生

残るでしょ

 

振りきるように

帰ろうもう

風に移るのがつらいなぁ

 

もういいかい

真っ白な空を見ても

精一杯

耳残りを溶かすことで

暮れる

24

もう終わらせてしまいたい

心にもないことなのだけど

それ以外に苦しさを表す言葉がなかった

 

帰り支度ロッカールームで

飛び降りる場所まで決めたのに

何の因果か懐かしい人に呼ばれて

顔だけ見せに行った

 

堪えるのが普通だったはず

なのに半泣きで言ったの

もう生きてはいけないと

 

ゆっくり話したあとに

泣きじゃくったんだろうな

夜深く駅の前で言われたことだけ覚えてる

 

あと何年でいいから生きてみて

楽しいことなんてなかったら

今より辛くなったなら

恨んでいいからって

 

堪えきれるはずもなく

取り乱したまま過ぎる日よ

まだ生きていてもいいの

 

あれからもう何年かたって

生きててよかったなんて

簡単には思えないけど

死ななくてよかったのかなって

 

ぼんやりと思えただけでも

あなたの言葉の意味がわかってきただけでも

 

苦しさが消えることもなく

世を愛でる日も来ないだろう

ただ生きてゆく術なら

 

堪えること 同居すること

扱いに慣れてゆくしか

苦しさと生きてゆくなら

国道物語

真夜中、国道1号線は

闇に明るく行き違う

ふらつくわけにはいかないさ

自分の足で帰らなければ

 

安らげはしないのよ

わかってるから追いたてないで

怖い、怖くない念じるうちに

帰り着くものでしょう

 

夜を嫌う人に紛れて

花を咲かすように少し

安心するくらいよ

大声で歌ってやるんだから

 

今日の気まずさと

明日の眠気まで

予測して怯えたって仕方ないんだから

歩くほか

 

真夜中、国道3号線の

忙しなさを覚えてる

ぐらつく自転車の帰り道

作りたての歌 繰り返した

 

部屋に戻ってもまだ

高速道路 灯りの入って

もとい、貨物線路の音もする

にぎやかしなのでしょう

 

世を嫌う人になりたい

ただじゃ起きないこの身で以って

大事に過ごす太陽

大声で歌ってやるんだから

 

消せぬ灯りと

まだ見ぬ仕草まで

とめどなく流るようできてるんだから

任せよう

subconsciousness

水の流れのある町を

泣くこと前提に探してる

海が開ければなお良いと

小川のせせらぎもほど良いと

 

桜、季節のゆく通りなど

それだけで染み入りそうだな

懲りても投げてもやめない

息吹をうたうこと

 

どこにいれば安らかだろう

腰も据えずに飄々と

旅人への憧れに誤魔化して

ほんとは息をつきたいんだよ

 

水の流れさえあれば

生きてゆけると思っている

海が開ける様を思えば

大丈夫だと念じている

 

桜、散りゆく通りなど

心ぎゅっと摑まれそうだな

愛情あきらめてもやめない

なお

息吹をうたうこと

 

ここは私の居場所じゃない

念じつづけた名残りなら

一生纏うものなのだろう

どんなに息をつきたいんだよ

 

水辺は逃げ場だったから

叫べば海を越えればきっとって

引きずって引きずって

 

息吹もとめて

歌えばいいんだと

 

どこへ行っても安らかなど

ないと薄々感じながら

水流れを桜通りを

縋るように subconsciousness

 

どこにいれば安らかだろう

腰も据えずに飄々と

旅人への憧れに誤魔化して

ほんとは息をつきたいんだよ

春のちからの寄るところ

春は物思いの加速する

労いも一入

 

ただの暖かさではないんだなぁ

 

息のできる夕暮れを待っていたの

のらりくらりのふりして

息のできる夕暮れが目を覚ましたようだ

 

歌いながら帰ろう

それが臆せずできるようだ

 

春風のにおいを覚えたら

離れないみたい

 

ただの移ろいではないんだなぁ

 

風のそよぐ草原に立つこともできて

ゆらりふわりと過ごせば

風のそよぐ草原に立つことを思い出せる

 

忙し街並みまでも

見紛う力があるようだ

 

1度、春気に包まれたら

忘れることはできないんだなぁ

 

息のできる夕暮れを待っていたの

のらりくらりのふりして

息のできる夕暮れが目を覚ましたようだ

 

歌いながら帰ろう

泣いて凍えた日も持ってて大丈夫

今ここ、春の寄る辺