おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

三つ葉のクローバー

子どもみたいに必死になって君が探す

四つ葉のクローバーはそんなに偉いの?

 

それこそ子どもみたいなかわいい嫉妬から始まったんだけど

三つ葉のクローバーじゃどうしていけないの?

 

「なかなか見つからない」

残念そうに君はうつむく

「そうだね」って言いながら

内心僕はホッとしてる

だって僕以上に君のことを幸せにできる

四つ葉のクローバーには

やっぱり妬けるからさ

 

泥で汚れたスカートの裾

君の笑顔

草むらに寝転んだ

午後の景色

全部いとしい

 

僕は三つ葉のクローバー

何の魔法も持たない

ただ

君を想い

誰よりも

「君を幸せにしたい」

心から思ってる

 

踏みつけられる三つ葉

探し求められる四つ葉

その差たった一枚に

込められたものは何だろう

 

相変わらず必死になって君は探す

無邪気な横顔を見てると少し分かった

 

涼しい風も吹いて夕暮れ近い草むらに2人

ガッカリしてる君に言いたいことがあるんだ

 

今ここにある時間や

これからある時間全部

大切にしたいね

君と2人生きていきたいね

 

不意に抱きしめた

空に

君の涙

明日きっと晴れたら

2人並んで歩こう

 

僕は三つ葉のクローバー

何の魔法も持たない

ただ

君を想い

誰よりも

「君を幸せにしたい」

心から思ってる

 

幸せってものが何なのかも分からないけど

三つ葉のクローバーに

一枚分

めいっぱいの愛をそえて

君に贈りたいと思う

Paradise underground

地下に降りてゆくのに そこには楽園が待っている

狭いハコから漏れ来る音たち

ドアを開ける

 

掻き鳴らせ

さぁ歌え

聞くも踊るも好きに

泣いたっていいさ

ただ見るだけの阿呆は1人もいない

熱が充満する

 

ラララ ラララ

機嫌良く

ルララ ルララ

嘆いてみたり

ラララ ラララ

手拍子

染みるベースに

タップ ジャンプ

 

あぁ

溶け込めない僕は

いよいよ独りなんだ

こんなとこに来なきゃよかった

楽園は痛い

 

地上に出てゆくのに そこには現実が待っている

7月の空から直に刺す光

目も眩む

 

鎮まらせ

もう二度と

恋も動悸も無いよう

湧き上がる汗に

彼の歌声を掠め取られて

ホッとひと息つく

 

ラララ ラララ

あれはきっと

ルララ ルララ

幻だった

ラララ ラララ

underground

夢虚ろにはちょうどいいじゃん

 

熱に音に溶け込めないのに

ラララ ルララ

離れないsound

もう無意識

ラララ ユララ

踵返す

降りてゆく

そこは毒の強いparadise

 

ラララ ラララ

機嫌良く

ルララ ルララ

嘆いてみたり

ラララ ラララ

手拍子

染みるベースに

タップ ジャンプ

 

あぁ

どうしても独りなんだ僕は

戻って来なきゃよかった

楽園は痛い

 

心静かに

タップ ジャンプ

and

フェードアウト

夢かもしれない

夢かもしれない

だって今まで誰が

夢じゃないよと

ちゃんと在るよと

教えてくれただろう

 

夢かもしれない

だって今までどうして

夢じゃないよと

ちゃんと続くと

確信できただろう

 

夢かもしれない

だって例えば

ここのいま

現実だとして

本物だとしても

残るわけじゃないでしょう

 

また始まったよ

たわごと

そんなことばっか考えずに

ただ生きていればいいのに

七面倒臭い人間だと

呆れるかな

笑うかな

何にも思わないかな

何にしても

考えずにいられないんだよ

 

夢かもしれない

いまここも

あの日あの場所も

来たる日来たる場所も

すべて

夢かもしれない

分からないことが一番怖い

考えも止まない

雨のように

 

夢かもしれない

当たり前の呪文

何もせずに愛されるはずはない

何も成さずに認められるはずはない

 

当たり前の呪文を

ただ思い出した駅のホーム

 

なんとなく忘れてたのに

否、

それとなく押しこめてたのに

 

私をつくるものが

どこにもないと気づかされる

 

一生、続くことは知っている

冗談じゃないよ

もう死まで

一度、ううん、もっと

知っているの

それをただまた繰り返しているの

 

魂は歌う

 

何もせずに愛されるはずはない

何も成さずに認められるはずはない

 

世間では何とかシンドロームとか

何なら病にするらしい

 

当たり前の呪文を

今さら晒す気にもならないわ

 

一生、続くことは知っている

物心ついた時と今で何も変わらぬ

もう死まで

予感してるの

知っているの

それをただ辿っているの

 

何もせずに愛されるはずはない

何も成さずに認められるはずはない

 

当たり前のことでしょ

世に溶けて忘れてたの

どうかしてたわ

がんばれ!地味子

がんばれ!地味子

今日も明日もきっといいコトなんてないわ

負けるな!地味子

どうせ続く日々

美しくも悲劇にもなれないのよ

 

できればきれいなこと並べて夢見たいけどね

うっすら気づいてる

いーや、がっつり気づいてる

地味子にも今日がある

だけどだーれも知らないからね、そんなコト

 

がんばれ!地味子

今日の景色がいつか色づくなんてないわ

負けるな!地味子

たとえ負けても誰の目にも留らぬ人生

がんばれ!地味子

 

白馬に乗った王子様なんてやって来ないし

そもそも白い馬自体

見たことないし

一生見ないまま死んでいくでしょう

 

がんばれ!地味子

今日も明日もきっといいコトなんてないわ

がんばれ!地味子

派手な中二を内内に引き摺っているだけさ

 

がんばれ!地味子

最後のサビで1つ上がる…なんてコトもないわい!

負けるな!地味子

誰の心にも留らぬまま続く日々を

嗄れた声のはなし

ずっと声は嗄れていた

幼いころはたぶん違うけど

気がついてからはずっとだ

喉の奥にも何か詰まったような

それが感情か身体かは

今からは探れない

 

ひところ何も話さなくなった

わざとわざわざ声を晒したくはない

恥じらう心も年頃だったろう

閉じてゆく思いと

実際にも黙りこむ

 

不思議なことに

歌が好きで

話したいことも山ほどあって

考えを巡らせれば言葉では追いつかないほど

それなのに

嗄れた声でどうしろというの

 

抱えた矛盾の答えを今

分かりかけているような

 

もっと声は嗄れていった

いっそのこと失くしてしまいたいほど

気がつけば唱える呪文

無論、心の中だけの話

隣に居る人にさえ

届くはずない

 

不思議なもので

歌いたいこと

話したいことも増えていって

考えを巡らせすぎて熱くなるほど

反比例ね

この声が嗄れていくほど

 

抱えた矛盾の答えはもう

見えてきたような

 

ぐっと、ぐっと堪えた様

何ひとつ器用に紡げぬ歌

見ている目があったのよ

伝えるべきがあったはずよ

 

この声は天と繋ぐ

今の星に馴染まないほど

その周波は天に届く

嗄れているのではなく

向こうに合わせて踠くのかも

 

不思議なものね

歌が好きで

話したいことも山ほどあって

考えを巡らせれば言葉では追いつかないほど

 

嗄れたままで叫びなさい

あなたの声は天と繋ぐ

熱を帯びたからだ

また熱を帯びたからだ

誰も愛せないようにできている

8時間の日常を過ごし

糧を得て

苛立ちに溺れる

 

咳をしても

1人、どころか

ここに居るかも知れぬ

 

助けを呼んでも

涙に暮れても

慣れた線路の上に魂のせて

走れ

 

揺らぐ浮世の手土産に

1つ、節を覚えて

 

まだ冷めぬからだ

何処へも行けぬようにできている

8時間の睡眠をとり

力なく

仕方なく明ける

 

蹲っても

1人、どうにも

夏の気配が読めぬ

 

彼の歌を聞いても

縋りついても

それはポーズで届かないから

嘆け

 

不確か浮世の手土産に

1つ、節を覚えて

 

揺らぐ浮世の手土産に

1つ、節を覚えて

 

帰ったら

貴方に聞かせてみようと

すべて、あなた

街灯とトラックの光 私を照らすこともない

2人笑い合う時間はもう過ぎてしまった

 

運命も、人生も、すべて あなたで始まり終わるのに

私どうしたらいい

私どうしたらいい

 

ふと振り返れば1人

帰り着いても1人ね

どうしようもないなんて言う間に

何とか歩けてはいる

 

残像や、後悔が、すべて 声を荒げて泣いてるのよ

私決めたのに

私決めたのに

 

すべて、あなた

すべて、あなた

どうしようもない この季節を抱いて

 

残像や、後悔が、すべて 声を荒げて泣いてるのよ

私決めたのに

私決めたのに

 

運命も、人生も、すべて あなたで始まり終わるのに

私どうしたらいい

私どうしたらいい

先生

先生、私のこと嫌いですか

早く大人になりすぎた この虚しさをどうしたらいいのですか

 

先生、季節の風 青春の校舎は私にとって違和感の街

生きる意味の前に 生きてるかも分からないの

 

とりあえず明るく振る舞えるけど

 

縋りつきたい その腕に

優しく笑う瞳の奥で

あなたは深く苦しみを知って 受け入れてくれると感じてるから

 

先生、机に伏せたあのコのこと いつも気にかけて構っている

それを横目に私 子どもじみた感情で

 

先生、私だって息のできない暗闇から這い出てきたの

怯えは消えない

分かってほしいのに

 

決して口には出さないけど

 

理解者が今 ただ1人いれば違ってくるはず この世界

憧れも飛び越えて 恋だと取り違えるほどに

 

先生、あなたのこと この胸にある

 

先生、そう決めれば いくらでも汚くなれるこの世界で

私を留めたもの

あなたに嫌われたくなかったから

 

先生、その深い目がとても怖くて

全て見透かされるようで

だけど 全て受け入れてくれる期待もあるから

 

私、ちゃんと愛される子ですか?

 

脆くて激しい感情が 15の小さな胸にうずまいて

今 あなたに縋る

それだけが救いなの

分かってほしい

 

先生…

あのコは暗がりの中

あのコは暗がりの中

私は光の下

それはとても誇らしいこと

だけど決して気分いいモンじゃない

 

教室の隅 うつむいたあのコ

何を思ってる?

笑い声に弾かれて 消え入りそうな視線

 

あのコの思いを振り切って 自分を守るので精一杯

私だって倒れ込みたい 今すぐ

それでも懸命に生きてる

 

どうして暗がりの中

どうして光の下

何が分かつの 2つの青い心

それぞれ苦しみ抱いて

 

チャイムが響く音楽室で 偶然に2人

後ろめたさと惨めさで私 全力で走ってゆく

 

私はあなたが思うような 明るく優しい人じゃない

身勝手な苛立ち募るばかり

幼い感情で傷つけるけど

 

あのコに分かるかな

私の虚しさとか

決して何の代償もなしに ここに立ってるわけじゃない

 

あのコに思いを馳せる時 私の醜さが際立って

ごめんね 卒業まできっと私こわばった仮面のまま

 

あのコは暗がりの中

私は光の下

呪文のように言い聞かせても

息苦しさ増すばかり

 

あのコはとても弱くて やわらかく、あたたかい人

私はまだ醜い光

同じハコの中

続いてゆくんだろう