おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

月ばかりの罪

痛みを覚えるのが先で

曇った眼を正すのを忘れていた

 

かといって日なかの一人歩きは

連れ立ちに不足あり

この世から浮ついている

どうしたって行き場はなかった

 

もう月しか

帰る場所はないのに

追いつめられたら

姫にもなれない

 

土曜の人波に酔い

春はいずれ着いて

わだかまりを持ってもいいから

家族が恋しくなったか

 

擦り付けたい

この世の者でない所為と

物語から抜け出せない

粋な振りした残酷を

 

月ばかり見て

恨みごとの降る