呪い子は
夜に怯えることもない
ただに生きるだけで
痣も増えるよ
鐘鳴らしもない
もはや現世では
己の力で
眠り刻を知る
おいでおいで
呼声は耳心地よく
ついてゆきたいよ
夢日中でも
それは奇妙なことでしょう
誰も気づかず世は進むか
もしくは事変と片づけられて
呪い子は
昼に遣り過し
まだまだ生きる
傷を増やして
祠見当たらず
そうね現世では
心根の内に
拝みささげる
おいでおいで
呼声はやまず
見透かしているよ
昼日中でも
それ摩訶不思議なことでしょう
誰も気に留めず暮れ落ちるか
たとえば御伽に書き付けられて