おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

盆にゆくなら晴れ通し

どちらにしてもこれが最後

なにも盆にいかなくても

灯籠回る風通し

宵は幸い晴れ通し

 

帰ってくるってこの場合

いつからいつを指すのだろ

夏の果、秋はじめも少し添えて

どちらにしてもこれが最後

 

暦や風習にはあまり

詳しくなれずに気で感じただけ

東と西でも違うらしい

余所に行ってはじめて知ること

 

優しく見守られたような

記憶だけではできてないから

どんな顔で見送ろか

まだ決まらぬのに閉まる蓋

 

どちらにしてもこれが最後

呪文のよに頭の中

めぐらせる間に燃えてゆく

墓向こうの火葬場

 

チカチカ花火も子等が

爆竹打ち付けてもコンクリート

鳴るよ泣くよ三日三晩

どちらにしてもこれが最後

 

夏終わりには浜に行かんと

西瓜は裏の川水で冷やすと

変わらんよで変わる年月と

思い出される彼是に

 

どちらにしてもこれが最後

なにも盆にいかなくても

灯籠回る風通し

宵は幸い晴れ通し