おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

駆けた後の予感がする

最後は此方も気づかぬうちに

ゲームアウトとなっていたようで

それでも全力で走り切れと

習ったことを守ったまでです

 

声援は途切れた

もう見捨てられた、なんて

極端な思いが

すぐすぐ浮かぶけれど

 

思うほど意地悪じゃないみたい

息は切れてふらつくけれど

顔を上げた時たしかに

しんと僕を見ていてくれた

人の姿が目に入って

 

あぁ試合は終わったのだけれど

声はつづくだろうと

疲れ切ったままで予感したこと

 

大体そういうのは当たるものです

 

均して一礼

茶黒い土の湿りが

曇り雨にも戦った証です

 

ブラスバンドの遠鳴りが

タオルを提げた姿が

僕にも一瞥

向けられているような

そんな気がするだけで

心丈夫というもの

 

あぁ今日はもう仕舞だけれど

気持ちはつづくだろうと

冷めた頭でも感じ取れたと

 

大体そういうのは当たるものです