おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

愛し子の夕朝

肌冷えのする夕

翳る日

1枚余計に持ってきて

そっと掛けてあげましょう

愛し子は か弱くもある

 

思えば僕よりも

しゃんと考えを持つものだから

過ぎて疲れ果てるのでしょう

愛し子の髪をなぞる

 

公園のかくれんぼは

とても遠い出来事に見えて

隣を歩いて過ぎるのが

居た堪れなくなるもので

 

弾むように

今日だけでも

歩かせてあげたいもの

日一日をこなすだけで

息も絶え絶えの愛し子は

 

七夕飾り見つけたでしょう

あの色紙に願いを書くのよ

何だっていい夢だとか

欲しいもの

あとは絶対叶わないことでも

 

雨あとは文月くる

泣きぐずった子もきっと

少しは顔上げて陽を見るでしょう

直接はだめよ 危ないから

 

覚束ない足取りをまた

少しずつ導いてゆきましょう

手を離して目を離さないって

本当に難しいことね

 

愛し子は か弱く生まれ

僕が死んでも続いてゆく

疲れ果てて ほらおやすみ

あなたには明日があるわ