おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

媾う気たち

息継ぐだけで過ちに似ている

国道向こうは気が悪い

例えば栄えた人情街でも

馴染まぬ者には朧足

 

呼ぶな、呼ぶな

まだ行かぬから

けれど、けれど

此処にも居れぬ

 

媾うでしょう

気と気もまた

そして相容れぬこともあるでしょう

流しのように歌いさすらうか

獣のように理を失くすか

 

其れくらいしか

生き延びる術はない

 

急げ、急げ

もう行くのなら

けれど、けれど

未練たらしく

 

媾うでしょう

気と気もまた

そしてフイと離れてゆくのでしょう

病の振りして乗り切るか

正気の真似事で押し切るか

 

何れにしても

生き延びるつもりなら

道を隔てて気を吸って