おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

対面のとき

いったん息を吐いてね

あなたが抱えている荷物を置いて

別に誰も責めやしないわ

安心なさい

 

あなたが生きた

幼少より生きた

この世の終わりのような

家とは違うのよ

安心なさい

 

思いをそのまま話せと言われれば

あなたは何を言うのがいいかと

思案するでしょう

 

そしてそれを此方が感じ取って

此方が感じ取っていることも気づいて

無邪気な振りでもするかしら

滑稽にならぬよう繕うかしら

 

いいのよ

水でも含んで

当たり前だけれど

毒も盛ってないわ

 

此方が見透かしているのではなく

あなたが見えているのだから

上だの下だのいうのもナンセンスだけれど

あえて言うならあなたが上に

決まっているじゃない

 

年齢でも立場でもないわ

まして出自や思想など

そういったもので人間が

決まるはずないのよ

 

ただ1つ、

心の機微に記憶の定かに裏打ちされて

あなたが何を思えるか

それだけに懸かっているのだから

 

安心なさい

社会的に正しかろうと間違っていようと

あなたが思うことがすべて

 

安心なさい

この言葉すら不安でしょう

その感受を信じるわ

 

話すのが苦手であるなら

そのまま座っていてくれるだけで

なんなら寝そべってくれてもいい

力の入れすぎなのよ

 

目には見えないところでの

消費が半端ないと聞く

だからゆっくり教えてね

 

取って喰いやしないわ

安心なさい