秋風を待たずに
具合悪くして
だから心配になるのよこの子
泣いてばかりに飽きたのかしら
知らせもしないものだから
遠くて気づけないごめんね
たとえ目の前に誰もいなくても
愛されているということを
どうか感じて
思いこみじゃないわ
秋風を吹かそうか
あなたの感受に
季節が追いつくように
笑われて帰った
泣きながら帰った
つらかったのね
あなたが生きる地平には
同じような者が
ちらほらとしか居ないものだから
起き上がるのも
憚られる夢見
力の入らぬ手足なぞって
あなたに熱を
地平に影をつくるため
秋風を吹かそうか
あなたの感受に
季節が追いつくように