おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

千燈籠の子守唄

弔いに何の意味があるのか

知らぬまま燈籠は川へ続く

列に遅れないよに

音に怯えて泣かないよに

 

手を引く大きな背中には

堪えて済ませた歴史があって

 

見上げるに足らない背を

伸ばすつもりが

転ける夜

 

よかよもう

初盆でも気にせんで

ゆっくりお休み

 

見渡せば千の燈籠

送るつもりが

眠り落つ

 

よかよもう

幼子はそのままかろて

ゆっくりお休み