おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

unknown honor

王よりも右腕が

動かしている国があり

体じゅうに赤痣を残した少女があり

誰も見向きもしないことが

何よりの誇り

 

封じ込めの呪文を呼べ

猛き者しか知らぬ

絶対数は尚少なく

世を忌み去るには充分の

 

それでも捨てずに居たことが

人知れぬ誇り

 

また広がる傷に酔い

街の酒場はいちばん遠い

賑わえ人々と酔え

それを背に行くことが誇り

 

明日は晴れる占いを作れ

信条に背いてでも

守れた国がある時に

世を愛おしむには充分の

 

角を曲がり会えることが

人知れぬ誇り