おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

蔓延るきずにも

続柄のない哀しさでも覚えたかい?

手に足に膿む赤い傷

生命を揺るがすほどでなくても

ないからこそ面倒でね

誰の所為?

軽はずみには聞けないから

ここまで来た

 

装い新たにもう衣は

夏立て色も羽織りけり

取り残された気になって

ずっと歪んだ気になって

 

明日の朝には飯炊いて

忘れることもできようか

 

暦があって

営みがあって

暮れれば帰り

温かくなくとも迎える者あり

泣きたくなるということは

求めているということか

 

ハズカシイから言わなんだ

表の意識にも出すもんか

 

喜びがあって

分け合いたいとか

悲しみを持ち合いたいとか

もし今生にこれからに

それがあっても

自覚をもって

過ごせるだろうか

甚だ疑問につき

 

手に足に膿む赤い傷

いよいよ面に出たらもう

泣く神経も残らない

悲観的になることが

唯一得意とするところ

 

そっと眺めて掻きむしる

だめだよと叱る声もなし

今生とはもうこういうものだったか