おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

風除けて縁側

暮れ前から

風の強くて

縁側には

ぼんやりも居直りも

思いの通りにはいかないなぁ

 

シーツの飛ばされないよう

見ておいて

いっそ取り込んで

 

手持ち花火は暮れてから

ちっちゃい時の指切りを

今さら思い出したので

そっと手除けで点けてみる

いいね

今日だけ縁側は

80年代にいましょう

 

手指の傷も増え

陽気はいいのに

この日あつさが逆にだめなの

赤くなって掻き毟った

叱る声ももうないから

 

思い出の中で探るには

遠くて悲しくなるからな

じっとして

薬塗ればもう

忘れていいよ

あの人ごと

 

手持ち花火の明るさも

この田舎暗さがあってこそ

だから多少の不便には

目もつむり足も止めたの

いいよ

今日だけ縁側は

未来の話はなしにして

 

そうね

きょうだけ縁側は

風除け小さな灯をみましょう