おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

文の届け先を

然と聞いていなかったわね

どうにでもなる時代に

我儘も済まないけれど

 

真白の紙に

ゆっくりと文字を綴って

思いを馳せていたい

どうかしら

あなたも時間と心が向くなら

思っていてほしい

 

何を生娘のような

縁側の老女のような

不思議なつらつら思いでも

笑って応えてくれるかしら

 

風を見上げて

ただただ

あなたの町を辿ります

きっと私には見えないくらい

時間も進んでゆくでしょうけど

 

馳せた思いを

つらつらと認めて届けるなら

どうかしら

あなたも時間と心が向くなら

読んでほしい

 

往く春に背は向けまいと

それでも町の音は憶えようと

頑なを捨てたり拾ったり

つかれたなら

どうぞ横になって

 

文のひとつでも

どうですか