12階で降りる人
目で追って見送る癖
ばったりの朝に何にも
言えないか言えないよ
隣り合わせはいつぶり
鎮まれ明日まで
やりすごすひたすらを
恋と言えるのか
景色にやられる毎日を
電車に飛び乗るあたふたを
どうにかこなしたご褒美だけは
素直に受け取りたいもの
だって
気づいたら年取って
あの時はよかったを
思っていた時すら
若かったじゃない?
見送るしかできない
意気地なしの朝も
ちょっとは背をただして
歩けるようになったから
良しとするかな