おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

祈る人

祈りを嫌いになった

教会の裏で

嫌いと言うほかなかった

海の前で

 

優しい歌に包まれて

思いを馳せることだけで

世界ができているならば

 

こんなに捻た見方をせずに済んだのかな

 

唱える気になれない

古よりの言葉が

唱えるほどに憎らしい

消える気配なき言葉が

 

綴られた本を握りしめて

叫ぶ海があるだけで

世界は思い通りから程遠い

 

こんな心に生まれた恨みはどこに向ければ

 

祈る人まで嫌いにならないように

言い聞かせる毎夕

目の前は海

隠れたくなる教会の裏