おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

影ふみの少女

影ふみの少女

嫌いと言われた帰り道

隣の家の硝子に映った顔が

情けなくてみたんなくて

このままじゃ帰れないって思った

 

でもね

帰っても嫌われてる

この世界がもっと広いことを

薄々感づいていても

日常はこんなに狭い町

 

抜け出したいな

抜け出すにはもう

彼方側しかないからな

 

影ふみの少女

死ぬと決めたわけではないのに

行く手はそれくらいしかなかったの

 

何年後かに流行る

嫌われる勇気

たとえば知識として知っていたとしても

むずかしいな

 

影ふみの少女

明日は何色と

前を向く歌が嫌いで

彼方側へ行けば

もっと暗くて許されるかな

 

物語は希望を見せなくてもいいの

苦しいをそのまま描いてくれれば

どれだけ楽だったろうと

今になって

少女と話して

分かるものよ