風の冷えれば自然の成り行きで
身凍えるようにできていた
もう一欠け隠し持ったクッキーを
急ぎ入れて床に行った
幼き日の記憶と入れまぐわう
もう赤いストーブのにおいが
そこまで来ていた
抱きしめられるのは一瞬の
居残る情念は一生の
やれ憎し恋しで
冬など越せるものか
自ら孤独の沼に足を突っ込んだ
寂しい奴だと笑われるならまだいい
愚か者だと非難されるのが怖い
手放したからには
それで正しかったのだという言葉を
唱えて唱えて
時には呪文になってでも
今宵こそ
思い出すより先に
眠り落ちますように