おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

白昼に微睡む

記憶の中にだけある人が

どうして目の前におる者に勝てましょか

汗水流さずに心の内で

戦う振りの者に世は冷たい

 

生き延びなければいけないけれど

遣り過さなければいけないからね

 

宙ぶらりんの虚しさと

のらりくらりの狡さをもって

なんとか生きていけるものよ

恥じ入ることなどないでしょう

 

昼過ぎの大通りには

飯か生業か

行きかう人々

まるで道化の寸胴が

のそりと歩いていたとてさ

 

誰の目にも留らぬどころか

邪魔をしちゃいけないね

 

すっと消えてなくなるほか

見えなくなってしまったのは

何にも無しに生きていけはいけないという

呪文でしょ

 

気にしなくってもいいものよ

そう言うほどに気になるでしょうけど

それなら敢えて教えておくけど

誰も何にも言わないよ大丈夫