緑のカーテンに覆われて
熱気も地までは保たぬもよう
さやさや風はまだ見えず
木立の中を進むのです
音楽に住む人よ
柔い声ほど聞こえるという
どうして倒れそうな身体
引きずってでも会いたくて
焼ける真夏の海にいて
向こう岸はあって無いよう
吹き来る潮に想像で
囁きかけるだけなのです
音楽に住む人よ
柔い心を見るという
私の弱かった意味を
泣き縋ってでも見つけたくて
音楽に住む人よ
拙い声を拾うという
嗄れた心からだに依り
あなたに会いに行くのです