おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

日和見の手紙

長いこと

手紙のひとつも書かずに

何の沙汰もなく

よければ忘れてほしいのだけど

そうもいかない田舎の四季

 

遠ざかり

波打つように

また引き寄せる日が来るだろうか

そんな日に

貴女がまだ

この世にいる保証はない

 

不孝者だと詰っていいので

忘れてはくれませんか

 

年を取れば

時の流れが早くもなると聞いたもの

秋祭り

慣れぬ化粧の

思い出もなだれ込む夜

 

突っ伏せて

掻き消そうよ

まだ繋ぎとめる気なのだろうか

そのうちに

貴女がまだ

話してくれる保証はない

 

向日葵もって参ろうか

手紙のひとつも書かないくせに